認知行動療法について(その32)

前回の(その31)では、新しい職場に異動になったあなたが、仕事のことでわからないことがあるので隣の人に教えてもらおうと声をかけたら、『そんなことは、自分で考えたらいいだろう!!』、と冷たく跳ね返されてしまった、という場面を想定しました。そのとき、あなたなら、どのように対処しますか ?
まずは、前回も説明しておきましたが、質問をする前に、人はいろんなタイプの人がいるので、もしも、冷たくあしらわれた時のことを、前もって、想定しておくことが重要です。
そのうえで、実際に冷たくされたわけですので、『やっぱりそうか!! まあしかたがないな。世の中には、こんな人もいるからなあ。』、とあきらめておく必要があります。そうすれば、あなたが感じるストレスはかなり軽くなりますね。
ただし、ここで認知行動療法的に一つ考えておかなくてはならないのは、この一つの出来事だけで、相手の人のすべてを決めつけたり、判断してしまうのはよくない、ということです。
たとえばかりに、相手の人が身体の調子が悪くて、とても機嫌が悪かったのかもしれませんね。または、相手の人自身が、仕事のことで大きな悩みを抱えていて、他の人の相談に乗るような余裕がなかったのかもしれません。
つまり,認知行動療法では、一つのことを考える時には、出来るだけ、幅広い視野で物事を解決することが求められます。いろいろな要因を想定して、自分の選択肢を増やしておくというのが、自分のストレスを軽くするのには、とても役にたつことなのです。
それでは次回は、認知行動療法的にもう少しこの問題を考えてみましょう。

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神戸北ストレス科学研究所

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