前回の(その27)では、睡眠障害の原因となることもある、『睡眠時無呼吸症候群』について考えてみました。この病気は、名前の通りに睡眠時に呼吸が止まってしまう状態になることです。呼吸が止まるのは、自分で意識して止めているわけではありませんから、独りでに何らかの原因で、呼吸ができなくなってしまうのです。ほとんどの場合には、のどの筋肉が緩みやすくなったために、吸った空気が気管にうまく流れていかないのが原因です。
ではどうしたら解決するかということですが、前回に書きましたが、お医者さんに行けば、一時的な解決法として、マウスピースをつけたり、吸入器を装着したりします。しかしこれらの方法は、どちらも一時的な効果しかありませんので、器具を外してしまえば元の状態になってしまいます。
こういう場合の解決法の一つは、自分でのどの筋肉を鍛えるリハビリテーションすればいいのです。やり方は簡単で、ネット等で調べますと、いろいろなやり方が紹介されていますので、参考にされるといいと思います。
例えばの例としましては、何も口の中に入っていない状態で、ツバをグっと飲み込むようにします。この時に、自分の手の指をのどのところに当てておいて、ツバを飲み込んだ時に、のどに当てた指に、グッと飲み込んで刺激が伝わってくれば、のどの筋肉がしっかりと動いて、筋肉が強化されていることが確認できます。1分間の回数が、5回以上になるくらいに飲み込む力がついてくるといいでしょう。口に何も入れていない状態で、口を大きく動かす練習をします。くちびるを出来るだけ大きく、前に突きだしたり、唇を大きく回したり、口を大きく開いたり閉じたりの練習をします。これは、『嚥下機能の強化』の練習ととてもよく似ています。
人間ののどの部分は、気管支にいくほうと、食堂にいく方がありますが、どちらも一緒に鍛えることになりますので、ある意味では一石二鳥の効果が期待できます。しかし、人によっては、このようなリハビリ的な練習を、面倒だといってしない人もいます。そういう人には、根気よく説明して、自分でも治すことができるんだということを理解してもらいましょう。
それでは、次回は、もう少し違う方面からの睡眠改善法を考えていきましょう。
