睡眠障害(不眠症)について(その26)

前回の(その25)では、トリプトフアンについて考えてみました。トリプトファンは、9つある必須アミノ酸の一つで、卵とか大豆、お蕎麦などに多く含まれています。とは言いましても、食べ物だけから摂取するのはなかなか難しい面があります。その第一の原因は、近年の食物には、含まれている栄養素が少なくなっている傾向があるからです。トリプトファンはたんぱく質が体内で加工されたものですから、タンパク質が必要ですが、充分なたんぱく質が含まれている食品を選ばなくてはなりません。これらのたんぱく質が消化分解されて、トリプトファンになりますから、ひごろ、タンパク質を摂取することが大切です。
よく、年をとったらあまりお肉類や卵は食べない方がいいと言われますが、適切な量のたんぱく質はどうしても必要な食品です。このトリプトファンは、消化されてセロトニンに分解され、次いで、メラトニンになります。メラトニンは私たちの睡眠のリズムを調節するホルモンだと考えられていますので、メラトニンが充分にあれば、夜になると眠たくなったり、朝になれば目が覚めるというリズムが出来上がります。
それでは、このトリプトァンが不足するといけないので、サプリメントで摂取するとしたらどうでしようか ? この場合には、前回書きましたが、サプリメントでメラトニンを摂取するよりも安全性が高いと考えられます。何故ならば、トリプトファンはアミノ酸ですので、食品の組成に近いですから、身体の中での消化反応が浅い段階のものですので、『廃用症候群』が起きにくいと考えられるからです。つまり、消化反応が進めば進んだ分だけ、廃用症候群がおきやすいですから、なるべく早い段階の物質として摂取するといいのではないでしょうか ?
しかしながら、このようにしてトリプトファンのサプリメントを摂取するにしても、同時に併せて、ストレッチ体操や自律訓練法などをして、ストレスを解消し、脳の血流を良くしておくということがどうしても必要になってきます。
それでは次回は、睡眠障害の他の原因である、うつ病やムズムズ脚症候群や、睡眠時無呼吸症候群について考えてみましょう。 

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神戸北ストレス科学研究所

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