認知行動療法について(その41)

前回の(その40)では、睡眠障害について、いつもよく眠れないと、今夜もまた、眠れないのではないか、と心配になって、なおさら眠れなくなってしまう、ということについて考えてみました。このように、あることが気になって、心配がだんだん増えていく、ということは、私たちも日ごろよく経験することです。このような状態を、『予期不安が強くなる状態』、といいます。
このような時に、その本人が他の人に相談するつもりで、『最近、夜よく眠れないので、また今夜も眠れないのではないか、と心配になるよ!!』、と相談したとします。そうすると、相談をされた方の人は、『あなた、それは取り越し苦労というもんだよ。そんなこと心配しないで、気持を楽にもっていれば、また、眠れるさ!!!』、と答えます。
ということは、この問題に対してのそれぞれのとらえ方が、人によって全く違っている、ということです。眠れなくて相談をした人のほうは、それこそ、真剣に心配して話しをしたのに、それを受けた人は、普通の世間話程度にしか受け取っていない、という大きな落差があるのです。こういう場合には、認知行動療法がとても役にたちます。
まず、相談を受けた人は、『相手の人の今の心理状態は、どのようになっているんだろう ? 』、と疑問に思うことが重要です。おそらく、かなり深刻な状態であろう、と予測すべきです。相手の人が相談してきたということは、かなり、深刻な問題であるに違いない、という認識の下で、答えを返すべきです。
そういうふうに考えたら次は、『相手の人に、心から納得してもらえる回答をするには、どうしたらいいんだろう ? 』、と考えます。そうすれば、『相手の人に納得してもらえるには、どのようにしていけばいいか ? 』、というアイデアがわいてきて、その方法で相手の人に話しをしたらいいわけです。
次回も、この続きを考えてみましょう。

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