前回の(その23)では、鍼灸や漢方薬の東洋医学的なやり方は、私たちが病気になる前の、予防的な対処をする場合には、とても有効である、というお話しをしました。今回ももう少し、この予防的な考え、これを予防医学ということもありますが、について考えてみましょう。
ストレスは多くの病気の原因であると考えられていますが、では、なぜ、ストレスが病気の原因になるかを考えてみますと、その理由の一つには、強いストレスが長い間続くと、血流に影響をして、血中の『活性酸素濃度』が高くなります。活性酸素の濃度が高くなると、神経細胞を酸化させることによって、神経の働きに悪影響を及ぼします。それが、いろいろなストレス病の原因になることもあります。
そのためには、ストレスが多いなと感じた時には、活性酸素を減らすような対策をすることが、病気の予防的な対処になります。では、活性酸素を減らすには、どうしたらいいのでしょうか ?
これは、皆さまもよくご存知のように、いわゆる、『抗酸化食品』を摂取することが、とても効果があります。抗酸化食品には、ビタミンC、ビタミンE、βーカロチン、フラボノイド、カテキン、などなど、いろいろと知られています。そういうものをバランスよく摂取することで、少しでも活性酸素を減らしていくことも、ストレス病を予防するには役立つということが分かっています。
私たちは、ともすれば、ストレスは心理的な面に現れると考えがちですが、こういうふうに、栄養的な面にも現れますので、視野を広くしておくことも役に立ちます。
次回はもう少しこのような見方を考えてみましょう。
