前回(その2)から、なぜ、眠れなくなるのかについて考えています。皆さまもよく経験されると思いますが、寝る前に、大きなストレスになることがありますと、とうぜん、眠りにくくなります。ストレスによって、脳が興奮状態になり、眠れなくなります。脳が興奮状態になっているということは、脳に血液が多く流れていて、脳が働いている状態です。
眠れなくなる原因のその他には、眠る時の環境の問題があります。たとえば、暑すぎたり、寒すぎたり、明るすぎたり、騒音がひどかったりすれば、とうぜん、眠りにくくなります。
また、寝具の問題もあります。枕が合わなかったり、お布団が柔らかすぎたり、反対に、固すぎたりしても眠れない場合があります。
またさらに、人によっては、地球の磁場との関係が影響することもあります。通常、よく言われるのは、『頭を北向きにして寝ると、よく眠れる』、ということです。しかし仏教では、北向きに寝るのをいやがる人もありますが、生理学的にみた場合には、北向きの頭が鎮静すると考えられます。これは、たとえば、牛や羊が、牧場で草を食べる時に、頭を北向きにして食べることが多い、ということから、頭を北向きにした方がいいのではないか、と考えるわけです。
地球の磁場と、人間を含む動物の生態との関係は、もともと、生物が生まれてきた時にはもう既に、地球の磁場は存在していたわけですので、磁場と身体の関係は、切っても切れない関係にあると考えられますから、磁場の影響を受けていることは、間違いがないことでしょう。
それでは、次回からは、そういう点から考えて、睡眠を良くするにはどうしたらいいかを考えていきましょう。