睡眠障害(不眠症)について(その32)

前回の(その31)では、ストレス解消法について考えてみました。ストレス解消法は、皆さまもよくご存じのように、いろいろな方法が知られています。そのうちの一つは、『呼吸法』です。呼吸法には、よく知られていますように、『1』腹式呼吸法と、『2』胸式呼吸法と、『3』逆(腹)式呼吸法の3種類があります。これらの呼吸法には、それぞれの特徴がありますので、ご自身の目的に合った方法を選ばれるといいと思います。
一般的に、ストレス解消の目的で、リラックスすることが狙いである場合には、『腹式呼吸法』が良いと思います。または、肺活量を増やして、空気中の酸素を充分に取り込みたいという場合には、『胸式呼吸法』がいいのです。または、おなかの筋肉を鍛えることによって、胆力を強くする目的には、『逆腹式呼吸法』がいいと思います。
ストレスい解消法としては、『腹式呼吸法』がお薦めですので、ここでは、腹式呼吸法についてお話しをしましょう。腹式呼吸は、文字とどおりに、「息を吸った時におなかを膨らませて吸い込み、息を吐く時にはおなかをへこませて吐きます。」このように呼吸をしますと、『横隔膜』が呼吸とともに、吐く時には上に膨らんだり、吸い込む時には下にさがっていきます。この横隔膜の動きが自律神経を刺激して、気分が落ち着き、ストレス解消になると考えられています。つまり、呼吸をしながら、横隔膜が動くことがこの呼吸法のポイントになります。
この腹式呼吸がうまくできているかどうかをチェックするには、呼吸をしながらおなかに手を当てて、手の動きによっておなかが膨れたり、へこんだりするのを観察します。呼吸に伴って、当てている手が前後に大きく動けば、おなかがしっかりと膨れたりへこんだりしている証拠ですから、それに伴って、横隔膜も上下に確実に動いていることになります。
呼吸法を実践する時には、もう一つ大事なポイントがあります。それは、呼吸をしている時の気持ちの持ち方です。呼吸法を練習している時に、頭の中では、たとえば、昨日あった嫌なことを思い出して考えていたり、明日に予定されている大事な会議のことを心配しながら練習したのでは、せっかくの呼吸の効果が出てきません。ですので、呼吸法を実践している間は、頭の中は空っぽの状態にしておきましょう。しかし、もしも、頭が空になりにくい場合には、『吸う時には、肺にきれいな空気がいっぱい入っていって気持ちがいいなあ !! 吐く時には、肺から汚れた空気が全部外に出ていって気持ちがいいなあ !! 』、という具合に、気持のいいことをイメージしながら練習をするようにしましょう。
それでは次回は、『胸式呼吸』について考えてみましょう。

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神戸北ストレス科学研究所

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