ストレスについて(その38)

前回の(その37)では、私たちは期待していたことが実現せずに、思っていたよりも悪い方向にいった場合には、それが大きなストレスになって、私たちの健康にも影響するということを考えてみました。今回も、もう少しこのことを考えてみたいと思います。一般的に私たちは、周囲で起きる出来事が、自分の期待する方にいってほしいな、と考えています。しかし、現実は必ずしもそうはうまくいかないことがあります。思ったようにいかなかった時に、『やっぱりうまくいかなかったか !! 』、と悲観するか、『うまくいかないこともあるわなあーー !! またやり直そう !! 』、とはらをくくって、また出直すことができるかによって、大きな差ができてきます。
よくある出来事としては、大きな災害にみまわれた時などがそれにあたるでしょう。近年の東北大震災や、石川県の能登半島地震などがあります。私はテレビでしかその状況をみることは出来ませんが、テレビのインタビューに答えている方々が、答えている内容によって、その人の心の中が現れることもあります。ある人は、『えらい目に遭ったけれど、また、気持を取り直して復興させます !!』、と力強く答える人もあります。反対に、『もうどうすることも出来ません。何からしたらいいか見当もつかないし、どうしたらいいか路頭に迷います !! 』、という感じで答えている人もおられます。
このような場合には、被害に遭ったその人の年齢や、健康状態や、復興に必要な支援を受けられるかどうかや、いろいろな条件によって、ストレスの感じ方の大きさが違うことは容易に想像が出来ます。しかし、そういう周りの条件とは別に、その人が持っている『心の強さ』も大きく関係してくることでしょう。もともと、困ったことがおきても強い気持ちで対処できる人もあれば、少しの難しいことでもめげてしまう人もいます。
しかし、もともと弱い人でも、訓練によっては、ある程度は強い気持ちを持てるようになることも不可能ではありません。近年では、そういう方法が各種、紹介されています。その一つが、『グリーフケア』というやりかたです。次回では、そのことについて考えてみましょう。

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神戸北ストレス科学研究所

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