睡眠障害(不眠症)について(その25)

前回の(その24)では、サプリメントでメラトニンなどの睡眠に必要な神経伝達物質を補充すると、『廃用性症候群』が起きて、自分の体内でのメラトニンの分泌に悪影響がでる、ということをお話ししました。この『廃用性症候群』については、良く知られた現象があります。
皆さまは、『ホヤ』という海中動物をご存知だと思います。お酒の肴にとても合うそうです。このホヤは、幼虫の時には、海の中を自由自在に動き回っているそうです。ところが、何か月か過ぎると、動くのをやめて、一か所でじっーーーとして一生を過ごすそうです。
ここで、面白いことがおきます。それは、動かなくなったホヤは、自分の脳を自食するそうです。つまり、自分の脳を自分で食べて栄養にしてしまうのです。ということは、動かなくなったホヤには、脳が必要なくなりますので、必要のないものは『廃用』してしまおうということで、自分で食べてしまうのです。脳というのは、もともと、動物が動く時に必要だから備わった器官ですから、とうぜん、動かなくなれば必要がなくなります。
このことは、私たちの身体の中でも当然おきることで、廃用性症候群として知られています。しかしながら、良く眠れない時には、一時的にメラトニンのサプリメントを利用するのは、問題がないでしょう。問題は、出来るだけ早く、その利用をやめて、適切な方法で眠れるようにすることが大切です。その方法の一つとして考えられるのが、メラトニンの原料となる、『トリプトファン』を摂取することです。トリプトファンは、必須アミノ酸の一つですので、食べ物から摂取します。例えば、卵や大豆製品はトリプトファフンが多く含まれていますので、積極的に摂取したいものです。トリプトファンを多く含む食品としましては、以外な食品としましては、お蕎麦があります。こと、トリプトファンの点から考えますと、麺類がお好きな方は、うどんよりは、お蕎麦を、というところでしょうか ?
ではまた、次回は、睡眠に必要なトリプトファンについて考えてみましょう。

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神戸北ストレス科学研究所

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