ストレスについて(その34)

前回の(その33)では、ストレスと活性酸素について考えました。それでは今回からは、ストレスそのものについて考えてみましょう。ストレスは、健康にとっては悪い影響が多いものですが、かといって、ストレスそのものをなくすわけにはいきませんし、なくなるものではありません。というよりも、ストレスはあって当たり前である、という考えが必要になります。
人間がストレスを感じるのは、いろいろな場面があると思いますが、その一つとしましては、予期しなかったことがおきたり、予期していなかったことを体験する場合でしょう。この場合には、予期しなかったことがおきるということですので、もともと何かを予期していた、予測していた、予想していた、ということになります。普通私たちは、予期することは、起きて欲しいこと、あってほしいことのように、いい事柄を予想します。そして、その予想が外れると、ショックが大きくて、それがストレスになってきます。
では、予期することの内容では、どういうことがあるのでしょうか ? たいがいの人たちは、いま生きている日常が、そのまま何も変わらないで、ずっーーーと平穏なままで過ぎて欲しいと思います。つまり、あまり、変化を望まない場合が多いのではないでしょうか ? しかしながら、人生を生きていますと、人生、山あり谷ありで、毎日が変化の連続です。変化の中には、耐えられないような変化もあるでしょうし、それほどは大きくないけれども、ストレスになるような変化もあります。ということは、変化というものに対して、日ごろ、どのように心構えをしておけばいいのかを考えることで、この種類のストレスは弱めて、影響を少なくすることも可能です。
変化を考えるうえですごく役に立つのが、『諸行無常』という考え方ではないでしょうか ? 皆さまよくご存じの通り、『諸行無常』は、平家物語に、『祇園精舎の鐘の声、諸行無常の響きあり』、とでてきます。しかし、この物語の中でのとらえ方は、何か、世の平穏を乱して、そうはなってほしくないのに、無理矢理にいやな方向に導かれてしまう、というようなニュアンスがあるように、私には思えるのですが、みまさまはいかがでしょうか ? もともとこの『諸行無常』は、仏教の教えの一つで、世の中にあるものはすべて、いつでも変化し、変わっていくものだから、それに対して、適切に対応することが大切である、という教えです。それでは、次回では、もう少しこの『諸行無常』について考えてみましょう。

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神戸北ストレス科学研究所

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