睡眠障害(不眠症)について(その24)

前回の(その23)では、睡眠障害(不眠症)に利用するサプリメントについて考えました。サプリメントは、近年、多くの人々が利用して、健康に役立てておられます。しかし、やみくもにサプリメントで問題を解決しようという考え方には賛成できないこともあります。
根本的には、サプリメントというのは、その名前のとおり、補助するというものですので、もともとのあるべきものを充分に摂取した後で、足りない部分を補う、というのが本来の使い方です。問題を睡眠障害(不眠症)に絞って考えてみますと、睡眠が悪くなる原因の一つには、睡眠ホルモンである『メラトニン』が不足する、ということがあります。そこで、メラトニンが不足するのであれば、サプリメントでメラトニンを補充すればいいではないか、という発想がでてきます。
それはそれでいいことですが、次に考えるべきことは、メラトニンが足りないからメラトニンを補充すると、その後で身体の中ではどういうことが起きるかを考えてみましょう。私たちの身体は、ご存知の通り、じつに巧妙に作られていますので、自分の身体に必要なものは、自分でコントロールする、という働きが生まれながらに備わっています。ですので、メラトニンが足りないからといって、メラトニンを外部から補充してしまうと、身体はひとりでに、『ああ、これでもう、自分でメラトニンを作らなくてもいいんだ !!』、と考えてしまいます。その結果、体内でメラトニンを作るという機能がドンドンと衰えていき、最後には、メラトニンが作られない身体になってしまうことが想定されます。このような身体の働きを、『廃用性変化=廃用症候群』といいます。このことは、どなたも日常的に経験することがあります。例えば、何かの原因で数日間歩かないでいると、次に歩き始めた時に、筋肉が弱っていて、歩きにくく感じたりします。それも一種の、『廃用性変化』です。
では次の回で、睡眠障害のサプリメントの廃用性変化について考えてみましょう。

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神戸北ストレス科学研究所

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