前回の(その41)では、夜よく眠れないので、睡眠について、相手の人に相談したと仮定した時の対応を考えていました。『最近、よく眠れないんだけど、どうしたらいいかな ? 前の日によく眠れないと、次の日の夜に、また今夜も眠れないのではないかな、と心配になります。』、という質問に対して、相手の人が、どう答えたらいいか、という問題です。
このような場合には、相談してきた人の気持ちを理解して、ほんとうに困っているんだ、という認識を持つことが重要です。ですので、『そんなこと心配しなくても、何日かしたら、また、よく眠れるようになるさ !! 』、などと、気軽るに答えるのはダメな対応です。もっと真剣に、相手の立場を考えて、一緒に考えるという態度が必要です。
認知行動療法的な対応の仕方からみますと、まずは、相談してきた人が、どれくらいこの問題で困っているかを知ることから始めましょう。そのためには、『そうなんですか。それは困りますねえ。それで、どのくらい眠りが悪いのですか ? 』、と相手の気持ちに配慮しながら聴くことから始めましょう。そうすると、相手の人は、『そうなんです。もう、1週間もよく眠れていないんですよ。朝起きるのがつらくて、仕事に行く気にもなれません。そうすると、夜になると、今夜もまた、眠れないんではないかな ? と考えてしまって、尚さらに眠れなくなるんです』、というような返事をします。
ここで、あなたの対応が役に立ちます。次のように聴いてみるのがいいでしょう。『睡眠障害(不眠症)の人が、夜になると、今夜もまた、眠れなくなるんではないかな、と心配になることは、誰にでもよくあることなんですよ。それを解決するには、まず、心配したとおりに、ほんとうに、次の夜、よく眠れなかったかどうかをチェックしてみてはいかがでしょうか ? 』、と提案しましょう。
次からの進め方は、また、次回にご紹介致します。