前回の(その30)では、あなたが新しい職場で、仕事の内容が変わったために、いろいろと悩んでいる、という想定で話しを進めています。今回は、隣の人に質問した時に、冷たい態度で、スルーに近いあしらわれ方をした時の対応を考えてみましょう。
このような時には、まず、認知行動療法的に考えて、世の中にはいろんなタイプの人がいるんだ、という前提条件を確認しておく必要があります。優しくて親切な人もいれば、冷たい性格で、他の人のことを考えないような人もいます。それは、人間社会のみならず、動物の世界でも同じようなことがあるのではないでしょうか ? 特に、育ってきた家庭環境によっても、人への対応の仕方や、人からの対応の受け取り方が、大きく変わってくることもあるでしょう。
たとえば、礼儀正しい、穏やかな家庭で育ってきた人は、他の人に対しても、親切で優しく対応することに慣れているかもしれませんね。反対に、家庭がいつもぎくしゃくしていて、家族が仲が悪いような家庭で育った人は、他の人に対しても、冷たくて、つっけんどんな対応をする傾向があるかもしれませんね、
しかし、私たちが日ごろ接する相手の人が、どういう性格の人かは、前もって知ることは出来ませんので、自分としては、そのどちらのタイプの人に当たっても大丈夫なように、心づもりをしておいてから、相手に話しかけたり、接したりする必要があります。これも、認知行動療法を実践するうえでは、大切な要因の一つです。
その時には、まず、自分はそういう場面に出くわした時に、軽く受け入れることが出来るタイプか、または、うまく受け入れられないタイプかを、自問自答しておきましょう。かりに、うまく受け入れられないタイプだと思ったら、相手に質問したり、接したりする時には、それなりの覚悟を決めてから行動をしなくてはなりませんね。
今のあなたは、新しく配属になった職場で、仕事の内容が分からなくて、隣の人に質問をするという想定ですが、質問をしたら、『そんなことは、自分で考えてやったらいいだろう!!』、と冷たくあしらわれてしまいました。
はて、あなたはどうしますか ? 認知行動療法では、どのように対応したらいいのでしょうか ? 次回に考えてみましょう。