認知行動療法について(その20)

前回の(その19)までで、会社で上司に怒られて、自分がすべてのことについて能力がない人間だと思って、大きなストレスを感じた、というお話しをしました。そして、そのような時には、どのように考えれば、ストレスに感じることを少なくできるかについても考えました。
それでは、認知行動療法で考えると、具体的にどのように取り組んでいくのでしょうか?
まず、上司のその日の気持ちの中を想像して、たとえば、前回の(その18)で書いた、『1』から『5』までを考えてみます。『1』は、その日の朝、出勤の前に、奥さんと喧嘩をしたので、気分がムシャクシャしていたので、会社で部下にあたりちらした、という想像です。
そして、怒られた時にすぐに、『この人は、朝奥さんと喧嘩をしたので、今はすごく気分が悪いんだ。怒られているのは、自分の責任ではない!!』、と冷静に状況を分析するのです。
そして、そういうふうに考えた時には、自分のストレス度がいくつくらいに変化するかを、自分で計算するのです。たとえば、怒られた時のすぐには、ストレス度が〖8〗くらいだったのが、奥さんと喧嘩したのでその腹いせに、自分が起こられたのだと考えた時には、ストレス度が〖5〗くらいに減ったとします。
そうすると、怒られてストレスを感じたのは、何も、自分の責任ではなくて、上司そのものに問題があったんだ、ということが分かって、自分のストレス度が軽くなり、自分が能力がないから怒られたんだという、初めの考え方が修正されます。
認知行動療法では、このようなやり方で、ストレスを軽くするようなトレーニングを進めていきます。
では次回は、もう少し同じようなケースを考えて、やり方に慣れていくようにしてみましょう。

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神戸北ストレス科学研究所

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