認知行動療法について(その18)

前回の(その17)では、『何でもかんでもを自分の能力がないこと』、に結び付けてしまうような考え方のパターンについてご説明しました。
今回は、認知行動療法では、そのような時には、どういう風な対応をするかを考えてみましょう。
前回の(その16)では、上司から、『そんなミスをするのは、君にはまったく能力がないからだ。サラリーマンとして失格だ!!』、と叱られたという場面を想定しました。そして、そう言われたあなたが、『自分には、サラリーマンとしての能力がないので、サラリーマン失格だ!!』、とひどく落ち込んで、大きなストレスを感じました。
ここで、冷静になって、この問題の解決策を見つけていくのが、認知行動療法の役割りです。
あなたのミスを見つけて上司が叱ったという場面を考える時には、いくつかの背景について思いを巡らせることが、まず、あなたがするべきことの一つです。
たとえば、『1』上司は、朝、家を出る時に、奥さんと喧嘩したので、ものすごく機嫌が悪かった。そして、会社で部下に、奥さんとの喧嘩の憂さを晴らしたに違いない、と考える。
『2』上司は、あなたが将来の見込みがある部下だと思っているから、教育して鍛えようと考えているから、叱って注意をした、と考える。
『3』上司は、人間的に未成熟な大人なので、自分の感情を抑制することが出来ないので、部下に当たり散らかす、と考える。
『4』上司は、周りにいる他の部下の手前があって、必要以上にきつく叱りつけた、と考える。
『5』上司は、管理職としての教育を受けていないので、部下のミスを見つけた時には、どのように部下を教育していくかをまったく知らないのだ、、と考える。
このように考えると、なにも、あなたが責任を取るばかりではなくて、相手の上司にも落ち度があることが想定されますので、あなたのストレスは軽くなるはずです。そして、このように、対応策として考えることがたくさんあればあるほど、あなたがストレスを軽くする方法は簡単になってくるのです。

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神戸北ストレス科学研究所

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