認知行動療法の一つの目的には、考え方を見直すことで、『ストレス』を軽減するということがあります。と言いますのは、元々、認知行動療法は、『うつ病』の治療に用いられてきて、うつ病の大きな原因の一つがストレスにあると考えられてきたからです。
それでは、このブログでは、認知行動療法を考えると同時に、並行的に、『ストレス』とは一体、どういうものなのかを考えてみることにしましょう。
日ごろ私たちは、よく、『今日は、ストレスが多くてね!!』、とか、『それは大きなストレスになるのでやめたいね』、というように、『ストレス』という言葉を使います。このように、通常の生活をしているときには、ストレスを避けて通ることはできませんし、この世の中で生きている限りは、ストレスのない世界は、あり得ません。
では、『ストレス』というものに対して、どのように対応し、対処していったらいいのでしょうか?
まずは、『ストレス』という言葉の意味を考えておきましょう。私たちが日ごろ、普通に使う『ストレス』という時の意味と、医学的な場面で使う『ストレス』という時の意味は、若干、違います。
ふつうに使う時の『ストレス』は、嫌な事とか、あってほしくない事という意味で使います。
しかし、医学的な意味で使う場合には、『そのことが、人の健康にとって、大きな障害になる』という場合に使います。ので、普通の『ストレス』が私たちの健康にとって、大きな障害になるようなことは、そんなには多くはありません。つまり、普通のストレスは、あまり、心配することはない、ということになります。もしもかりに、普通に感じているストレスが、私たちの健康に大きな障害となるようなことがあれば、私たち人類はもうとっくのむかしに、みんな病気になって滅びていたことでしょう。そういうことは、絶対にありません。
